流れる水の音、回る水車の音。その音を聴くことで毎日の状態を判断する。
雨が降り、川が増水すれば、水車の速度は速くなる。そのことは水車が回る音のテンポでわかる。
水車の部品が壊れたり、不具合があれば、違う音が聞こえてくる。
大村さんは毎日、朝起きたとき、食事中も常に音を聞いて状態を判断する。水車を回す水は、工場を流れ、
そのまま矢護川へと帰っていく。まさに日本古来の自然エネルギーだ。
200年変わらない姿がここにはある。「水は自然の恵みそのもの。
この豊かな水の流れを絶やすことなく未来へと守っていきたい」と大村さんは語る。